ごきげんよう

静かな山の紅葉とその足元の流れ
今年も気がつけば、もうすぐ師走ですね。。季節感が少し薄らいだせいもあるのでしょうか?季節の移ろいが年々早く感じられるます。それもこれも日々を懸命に過ごしてきた証なのかもしれません。兎に角日々の流れが早く感じられて「あれっ今年はどんな一年だったかな?」とよく分からなくなる程です。そんな一年を振り返ると、私たちの周りでも大小さまざまな「変化」が絶えず押し寄せた一年でした。
今年は“乙巳(きのとみ)”の年でした。年初の講習会でもお伝えしたように、乙巳の年(いっしのとし)は物事が一気に動き出す力が宿ると言われます。年初の「御言葉紙」に変化事が爆速的に進む」と書きましたが、まさにその通り、予想もつかない事が次々に発生し心が「おいてけぼり」にされてしまう事もあったり、思いも寄らぬ局面に立たされた方も多かったのではないでしょうか。しかしながら、大きく揺さぶられる出来事には学びが隠れているのであろうと受け止める様にしておりました。さらに「歴史が塗り替わるような出来事が秋口に訪れる」ともお伝えしました。なんだろう❓なんだろうな❓と年初にはドキドキしたものですが、今にして『これか』と思うことがございますね。古代645年(乙巳)に起きた「乙巳の政変」も、時代の大きな節目をつくり、そののち大化の改新、大宝律令へとつながり、日本の在り方・日本の仕組みの礎が築かれていきました。
和暦には干支に動物を当てはめますので、つい「今年は◯◯年だから、自分はどうだろう」と、どうしても動物と自身を重ねて考えがちです。しかし、本来は“エネルギーとの関わり”〝エネルギーの巡りを感じるもの〟としてとらえると、少し先の変化を予測したり、暮らしや健康の注意点を見つけたりと、日々を穏やかに過ごすための『人に優しい』知恵として使いますと、大難を小難に、小難を除難にして無難へと導こうとする――日本独特の「安寧を願う祈り」のようなものが『干支』だと思います。
だからこそ、この時期になりますと、そんな先人の知恵や歴史の歩みに触れながら、私たちも静かに心を整え、今年とそっと向き合う時間を持てたらと思います。慌ただしい年の瀬だからこそ、いま一度、自分の歩みを見つめ、来る新しい年へと、穏やかな気持ちで橋をかけていきたい、そんな思いを胸に、残りのひと月を丁寧に過ごしたく考えています。2025.11.28 by tayu