ムワオンのマンホール えん

「手塩」ができるまで ~小野家の一日~

AM6:00起床と同時に、カマドに火を入れます。
まずはカン水(※)を作るためのカマド。火を入れるといっても、前夜の就寝直前にくべた太い薪の残りがまだくすぶっているので、わずかな紙屑を入れるだけで炎が上り始めます。※カン水…塩分濃度の高い海水。

カン水を寝かせるための土壺カン水を寝かせるための土壺

「手塩のこだわリ・その1 全ての工程で鉄釜を使用」

次に、仕上げ用の釜を海水と亀の子たわしで丁寧に洗います。我が家の塩づくりには全て鉄釜(ステンレスやアルミではなく)を使用しているため、ここで手を抜くと塩に赤黒い色がついてしまったり、味にえごみが出てしまいます。最後にゴシゴシ拭き取るとタオルが真っ黒になりますが、釜の表面を指で触るとツルツルしています。
綺麗になった釜に、大きな土甕で 晩以上寝かせたカン水の上澄みだけを注ぎこんだら、こちらのカマドにも火を入れて下準備終了です。

  • ポンプが据えてある桟橋ポンプが据えてある桟橋
  • 蒸発施設の内部蒸発施設の内部
  • 風力蒸発施設風力蒸発施設
  • ポンプが据えてある桟橋
  • 蒸発施設の内部
  • 風力蒸発施設

「手塩のこだわリ・その2 満潮の海水を使用する」

同じ海水に見えても、不思議なことに満潮の海水で作った塩の方が結晶の粒は大きく なり、 味も優しく円やか。逆に干潮の海水で作った塩は、結晶が細かくザラザラした感じで、 とがったようなキツイ味になります。何故そ うなるのか、その理由は分かりませんが、 満月の満潮時 に生命が誕生し新月の干潮時に終焉を迎えることが多いよ うに、潮の満 ち干きには人知を超えた不可思議なカ・ 摂理があるということでしょうか…。
この日の満潮は明け方。桟橋の先端に据えてあるポンプのスイッチを入れ、そこから約 80m離れた「風力による海水 蒸発施設」まで海水を汲み揚げます。海水の塩分濃度は 約3%。塩作りとは、その海水に含まれる塩分をいかにして摂り出すかということです が、 「手塩」ではまず風の力によ って水分を飛ばし、 塩分濃度を上げています(流下式製塩法 ー戦後の日本でしばらく行なわれていたが、簡単で効率的な イオン交換膜法の出現で廃止された)。地中に埋められた貯水タンク(約1トン)の海水を、魚網につたわせて循環さ せます。 魚網につたわせるのは、 海水をゆっくり落下させる ことで、少しでも多く風を当てるため。一日稼動させて(雨の日は休み)、 1トンの海水の濃度が夏なら4~5% 、冬だ と 6~8 %まで上昇します。冬は風の強い日が多いことも ありますが、何より湿度が低いのでこの差が出ます。気温の高い夏の方が沢山できると思う方もいらっしゃいますが、 風力の蒸発施設ができる前も、冬の方が生産量は多かった と言います。特に梅雨時の塩の品質管理は大変で、塩を置い てある部屋は24時間除湿機をつけっぱなしにしています。
一番そうしないと、すぐに水が出てきてしまうのです。塩のの大敵はやはり多湿、湿気なのです。
風力蒸発施設で濃縮させた海水を、カン水作成用のカマド までポンプ・アップ。 あとは火を焚いて海水を煮えたぎらせ、 水分を蒸発させて塩分濃度を高めます。最終的に22~23% まで濃縮させたものがカン水です(つまり 100 リットルの海水が15~18 リットルになるまで濃縮します)。
出来上がったカン水を土甕に移し、減った分だけ海水を足す …。その作業を、起床から就寝までひたすら繰り返します。 そうして出来上がるカン水は、一日70~100リットル程度。 これを20時間以上は寝かせるので(余分なものを沈殿させるた め)、100リットルはゆうに入る大きな土甕が 3 つ据えて あります(製塩用に大小11の土甕があります)。

「手塩のこだわり•その3自然のエネルギ を取入れる」

午前10時。昨日作った塩の水分(にがり液)を抜くため、布袋に塩を詰め、遠心分離機(と言 っても洗濯脱水機)にかけます。その後「手塩」では、塩を外に広げて太陽の光を直接浴びせています。蒸発施設でも風と太陽をたくさん浴びていますが、仕上げてからの結晶に太陽を浴びさせるというのは、主人独自のこだわり。日く、「こうすると余計な 水分がを吸収して塩抜けてサラサラするし、何より太陽のパワーが喜んでいるように見える」からだそうです。確かに太陽の下で見る「手塩」はキレイで、気持ち良さそうに見えますし、さわり心地は本当に、とっても気持ちがいいです。

  • シールを切って貼る作業
  • スス等を取り除いて袋詰め
  • シールを切って貼る作業
  • スス等を取り除いて袋詰め

「手塩のこだわリ・その4 大量の遠赤外線」

カン水用のカマドと並行して、仕上げ用のカマドにも薪をくべ続けます。
最近では電熱や可燃油を燃やすことで熱源を 得る所も増えていますが、「邦釦では遠赤外線をたっぷりと 放出する薪だけでじっくり焚き上げていま究;?:円やかで深い味わいは、この遠赤外線の効果なくしてあり得ません。

午前11時。釜の表面に塩の結晶が浮かび始めました。ここまで は比較的強めの火で焚いていましたが、ここからはごく弱火。 火が強すぎると、海の大切なミネラル分が飛んで甘味が減り、 色の赤い塩になってしまうのです。ただ反対に、火が弱く時間が かかりすぎると、えごみが出て重い味になり、色も青黒くなって しまいます。この辺りは経験からくるカンの勝負。いい塩はふわ っと柔らかく、しっとりと軽やか。結晶も澄んでいて綺麗です。 思い通りの塩ができると、主人はやっぱり嬉しそうです。
1時間おき位に火と塩の様子を見に行き、その都度、浮いては自 らの重みで沈んでいく結晶を網ですくい上げ、土甕に貯めていきます。
17 時。釜の中のカン水が大分減ってきて、とろみが出てきまし た。そろそろ仕上げの最終段階です。ここで、今朝から貯めてきた土甕の塩を 旦釜の中に戻します。これは天地返しと言って、最 初の方にすくった塩と最後にすくった塩とでは味が違うので (最初は甘くて円やかです が味が軽く、最後は力強い辛味がありますが苦い)、それを混ぜることで均等にし、円やかさとシャ ー プさを兼ね備えたバランスの良い味にすることを目的として います。 追い焚きすること 20分。しつかりと混ざり合った塩を残 った液体ごと、小鍋で土甕に入れたら仕上げ作業の完了です。
ちなみにこの残った液体が「にがり」で、海のミネラルやパワーをしっかり、ギュツと凝縮していますので、是非ご利用下さい。

「小野家の日」ということで、主人の外での作業を朝から順に追 いましたが、塩作りの工程を分かりやすく言うと、1、海水を汲む(3 %) 2、風で水分を飛ばし濃縮する (4~8%) 3、さらに薪 を燃やして濃縮 (22%) 4、士甕で寝かせる 5、仕上げ用の釜 にカン水を注ぎ、焚く 6、天地返し 7、液体ごと土甕に 移す 8、冷めたら布袋に詰め、遠心分離機(脱水機)にかけて「に がり」と「塩」に分ける 9、天日で干す、、、
という手順になります。この後にも、主人のこだわりとして「出来上がった塩をすぐには出荷しない」 ということが挙げられます。これは、そのままの状態で しばらくおいた方が、味がしっくりと落ち着き、引き締まるからだそうです。我が家では5日以上寝かせた「手塩」を皆さんにお届けしています。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

文・小野 千鶴
主な撮影日:平成18年11月3日(旧 9月13日)

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自然海塩【手塩】

原材料: 海水
賞味期限: なし
製塩時に混入する木材のススやカルシウムの結晶など、不要物をピンセットで取除き、そのままでは大きくて粗い塩の結晶を使いやすいように細かく砕いてあります。

容量・価格:100g/300円(税込 324円)

     :250g/750円(税込 810円)

     :1kg/2,600円(税込 2,808円)

送料   :800円

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ハーブ塩

詰め替え用袋入り100g

原材料: 手塩、白こしょう、黒こしょう、オレガノ、タイム、ローズマリー
賞味期限: 1年

私達のハーブ塩は、一つ一つの香りが分かる程度に種類と量を抑えてあるので、どんな料理にも合い、肉や魚料理の他にも、例えば生野菜にふりかけて食べると、野菜の甘みを引き出してドレッシングなしでも美味しくいただけたり、豆腐にふりかけて洋風冷やっこにしたりと、いつもの食卓を楽しく華やかに彩ってくれます。色んなお料理にお試し下さい。

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ビン入り:40g

本体価格:500円(税込 540円)

送料  :350円

詰め替え用袋入り(画像のもの):100g

本体価格:700円(税込 756円)

送料  :350円

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上五島の海から生まれた香り袋

  • 疲れた身体に週末のプチ贅沢♪
  • オーガンジーの袋の中に、上五島の自然がぎゅっと詰まっています♪
  • 可愛いイラストで大切な方へのプレゼントにもおすすめ✿

上五島の美しい海水を、鉄窯と薪の力で煮詰めて作った「手塩」。
その「手塩」のにがり粉末に、自家栽培のフレッシュハーブと、島に咲く季節の野花、天然精油を配合して作りました。
にがりの力で体はポカポカ温まり、ハーブと精油の優しい香りで心も体もリラックス。見た目のかわいらしさにも癒されます。

使い方‥浴槽に袋のまま浮かべて、溶かしながらご入浴ください。
袋を手でもむ度に、ほのかな優しい香りが漂います。
♡半身浴にもおすすめ。浴槽にお湯をみぞおちの高さまで張り、バスソルトを溶かしながら半身浴します。体が温まるにつれて汗が気持ちよく出てきます。
♡足湯にもおすすめ。大きめのバケツに少し熱めのお湯を張り、バスソルトを溶かしながら足湯します。テレビを見ながら、読書をしながら体がポカポカ温まります。最後は足にお水を流してきゅっとしめると、温かさが持続します。

※使用後は、その日のうちに浴槽を洗ってください。
※24時間風呂や循環式の風呂釜では使用しないでください。

インターンの女子学生さんと共同で開発しました。
毎日を頑張る女性に、肩の力を抜いてほっと一息ついてほしい。
上五島の自然がたっぷり詰まったこのバスソルトが、みなさまのお役に立てば幸いです。

※詰め替え用の場合(上手な使い方)‥添付のオーガンジーの袋に1回分(添付のスプーン7杯)を入れご使用ください。使用後は良く絞ってハーブを入れたまま乾燥させます。次使うときは中身のハーブを取り出してください。オーガンジーの袋は繰り返し使用できます
☆使用後の中身のハーブは、まだ香りが残っています。使用の都度乾燥させておき、最後にオーガンジーの袋に戻せばポプリとして再利用できます。精油で香りを足せばなおgood。。

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容量  :70g

本体価格:300円(税込 324円)

送料  :350円

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