ごきげんよう
細字孔文堂 主 細字正男先生の手 2024/1/17
この寒さ厳しくなりました季、台所仕事が多い女性は手荒れが気になります。全く影響を受けない人もおられるとは思いますが、大概はカサツキが気になります。今夜あたり少し念を入れてお手入れもよろしいかと思います。
細字先生がご昇天なさり約一年が来ようとしています。『判彫り名人』『印彫り名人』で有られて日本一という事は世界一の御方となりましょう。お店に伺っては色々なお話を頂戴きましたが、常に謙虚であられましたた。反面、気風の良い、今時は珍しく豪快な処し方をなさっていたようで、京都三条商店街の御方はそのスケールを御存じだと思います。曲がったことが大嫌いなご実直さは『この手』に於いても表現されています。押印致しますと、1㎝少々の大きさでも2倍には見え、銀行窓口や役所窓口や何かの手続きをするとき、決まって『素晴らしい印鑑ですね、このような立派な印鑑は初めて見ます』と感想を頂いたものです。名人とは未だ見ぬ御人をいたく感動させる要素をお持ちなのですね。そして、窓口のプロから絶賛されるとこちら迄、恥ずかしくなるほど嬉しいものです。これを相乗効果と言うのでしょうか、相乗パワーを身近に所有出来ているご縁は摩訶不思議であります。
世界も社会も大変複雑になり、『あの手この手』と出されて真実を見失いそうになります。良いことも悪だくみも『あの手この手』をフル使用し始めております。行動も論説も巧みに成っている様に感じます。なぜか、一つが起きると次々と連鎖していく傾向も見られます。大きな集団でも、身近なところにでも同じ現象が連鎖して起こるものです。どなたか『国家連鎖』と話されておりました。『あの手この手』を使う時は良心から生じる純粋な思いであることが肝心です。なるべくなら良い方向へと実現を果たすために。
2024/1/17 by tayu