ごきげんよう
ヒノキに宿るかみさま 2024/1/16
昨日、ご案内を約しました、石上神宮の御山を分け入ったところにあります『ヒノキのかみさま』です。神宮様が御幣を巻かれておりましたので大感動でした。30年前の記憶をたどり東西南北も分からないまま、糸を引かれるが如く歩みよった次第であります。幹回りは結構大きいですよ。
昔と申しましても昭和の終わりあたりでしょうか?林野庁でも環境庁でも『緑の国勢調査』と言う巨木・巨樹調査がありました。各自治体も巨木・巨樹のイベントをして皆様に楽しんでもらい観光化に向けてPRをしきりとしていた時期があります。しかし、そのような事も下火となり、大自然への畏敬の念を抱く機会が少なくなりました。情況も変わり宗教アレルギーがたちまち広がり平然と『私は無宗教』と言い放ち、我が命を拝する事すらしなくなっています。御幣が巻かれたり神職の方が衣装装束で整えられると宗教的にはなりますが、もっともっとそれ以前の人間意識を蘇らせてご覧くださればと考えます。『群れる宗教』ではなく『自力で自己調整するための宇宙の教え』と考えます。大自然を生きて生きて生き抜いた山川草木は風姿神々しく強い生命力があります。それらの姿を見、感じるだけでも『今ここに我あり』を思えます。物言わぬ自然を仰ぎ見ながら、自己の範囲内で、GOサインを出したり軌道修正をしたりが出来そうな氣がいたします。
山の入り口に巨木を含む森の神、山の頂近くに山の神、区別をして明らかにすることではないですが、以前は『杜神呼び出し=もりがみよびだし=』が存在していたということから、この日本列島では老木・巨木・巨樹に畏怖の念を抱いて日送りしていたという事になりますかしら。以上、ヒノキに宿るかみさまのつぶやきでございました。
2024/1/16 by tayu