つぶやき by Tayu

つぶやき

ごきげんよう

:dolls:もうすぐ  2024/3/4三

昨日は桃の節句でした。昨年、前栽の花桃を剪定しましたせいでしょうか、今年は咲いておりません。まだまだ前栽は冬期分のようです。


一年の内には節句も色々ですが、季節の節目に古来の伝統的な行事を今現在もすることから、『節供』とも書くようです。江戸幕府が公的行事として決めた五節供の内、桃の節供のひな祭り:dolls:は、3月の最初の『巳の日』に行われていて3月3日とは限らないのです。面白いことはひな祭りのルーツです。未だお風呂がないころ、待ちに待った春が到来すると小川や海の浅瀬につかり冬の間の汚れた垢を洗い落とし、体を整えると、罪穢れも流される、水浴びした後、家族が集まり健康や幸せを祈って祝杯を挙げる日であったと合田氏は語られています。平安時代になると水浴びの風習から、紙や布や木で作った『流しびな』に、のちに『ひな人形』になったと言われています。旧暦のお話ですから3月は4月下旬くらいに当たりますから、水浴びも温いと言えば温いですが基本的には寒いでしょう:snowflake:(笑)、暖房器具も無い時代には無理な事かもしれません。


サトウハチロー作詞の『うれしいひなまつり』について色々な解釈があり、本当に純粋に樂しいひなまつりは理解できますが、『およめにいらしたねえさまに』の尊敬語『いらした』の部分の解釈にサトウ氏の深さが分かると感じます。サトウ氏は幼いころ大やけどを負い家にいつもいる子供時代を過ごされています。そんなサトウ氏をいつもそばで励ましピアノや詩をおしえてくれてたお姉さまは結婚が決まりいよいよ嫁ぐ日が近づいた頃、肺結核を患い嫁ぐことなく18歳で命を仕舞われています。


お姉さまは、神の国にいらしたのか・・・神様のもとに御嫁にいらしたのか・・・そうなのか!だから尊敬語なのか!


このような背景があるので、女の子の節供は、子供が健康に育って幸せな家庭に嫁いでいくことが出来るように!と言う祈りの行事であり、深い悲しみを経験した後の詩なので、余計にこの本心が引き継がれて続いていると考えます。飾りっ気のない素朴な可愛らしいこの歌は『そうだよね、健康にね、そしてね、幸せになるんだよ』と言う雑念のない透明な氣持ちそのものだと感じます。ひな祭りになりますとこの話を思い出します。・・・そうだよね、けんこうにね、そしてね、しあわせになるんだよ~~~~


そして、色んな事象の背景をくみ取る力も身に付けたいものだとも思います。物事は得てして自分の小さな視野の判断で人や物事を決めつけて解釈しますが、他象はもっと大きくもっと深くもっと優しいかもしれません。  2024/3/4 by tayu