つぶやき by Tayu

つぶやき

ごきげんよう

エジプトの誰かが座ってた椅子(笑)


辻仁成さんの言葉には、時折、胸の奥を静かに揺らす力があると感じます。辻仁成 さんがXに綴られていた「人間に悩まされ、人間に苦しみ、人間に翻弄されるけれど、人間に癒やされ、人間に支えられ、人間に生かされている」という一節は、まさに人間という存在の不思議な真理を映しているように感じます。




人間は人間によって傷つきます。しかし同時に、人間を救うのもまた人間です。裏と表、善と悪、光と影。そのどちらか一方だけでは世界は成り立たず、まるで先生から教わった天国地獄裏表善悪1:1」という言葉のように、両方が拮抗しながらこの世はこの世のバランスを保っているのでしょう。だからこそ、人間関係に翻弄されながらも、ふと差し出される優しさに心がほどける瞬間があります。辻さんの裏の家の90歳のおばあちゃんが「遅くまで電気がついていたよ、無理しちゃだめよ」と声をかけてくれた場面は、その象徴のように思えます。大きなことではなく、さりげない一言。けれど、その一言が人を支え、生かすことがあるのだと受け取りました。




そして、84歳の私の大切なお客様の御人は、先日、春から一人暮らしをするお孫さんに、「今、できる限り美味しいものを作って食べさせているんよ」というお電話の向こうの言葉。。そこには計算も見返りもない、ただ「元気でいてほしい」という祈りのような愛があると感じます。それは愛情を越えた、人生の深みから生まれる無償の愛なのかもしれません。




AIも便利な時代ですが、こうした言葉や行動は機械には生み出せない、人が生きてきた時間そのものから滲み出る宝物だと思います。長い年月を歩んできた方の一言には、理屈ではなく「生きた真実」が宿っています。




悩み、苦しみ、翻弄されることもある。それでも、人に癒やされ、人に支えられ、人に生かされている。

もしかすると人生とは、プラスとマイナスを行き来しながら、最後には静かに「ゼロ」に還っていく旅なのかもしれません。そのニュートラルな場所に近づいたとき、人はきっと、優しさの本当の意味を知るのでしょう。2026.3.13   by  tayu